衛生・救急
災害時の生理用品は何日分備えるべき?持ち出しと在宅備蓄
そなえカルテ編集部
2026/7/26
生理用品は支援物資がすぐ届くとは限らず、普段使う種類が手に入らないこともあります。普段の1周期で使う量を基準に、少なくとも1回分の周期に対応できる在宅備蓄を持ち、持ち出し袋には数日分を分けておきます。
なぜ「支援に頼らない備え」が必要なのか
過去の災害では、避難所に生理用品が届いても、必要な人に行き渡るまで時間がかかったり、普段使っている種類・サイズと異なる製品しか手に入らなかったりする場面が起こり得ます。生理用品は毎月必ず必要になる消耗品であるにもかかわらず、防災用品の中では後回しにされがちです。水・食料・トイレと同じように、日頃から使うものを少し多めに買い置きし、使った分を補充する「日常備蓄」の考え方で備えておくことが現実的です。
必要量は普段の使用数から計算する
昼用・夜用など種類別に1周期の使用数を数える
経血量の多い日の予備を加える
持ち出し用と在宅用に分ける
家族内で必要な人数分を用意する
一律の枚数ではなく、普段使い慣れた製品とサイズを基準にします。吸収ショーツや月経カップなども、断水時の洗浄条件を考え、無理に普段と違う方法へ変えないようにします。
東京都の日常備蓄モデルでは、女性1人分の生理用品を約60個、常にキープしておく目安として例示しています。これは特定の家族構成を想定した参考例のため、実際の必要量は周期の長さや経血量、使用する製品の種類によって個人差があります。自分の普段の使用量を基準に、この数字を目安の一つとして活用してください。
在宅備蓄と持ち出し用の分け方
区分 | 目的 | 置き方の考え方 |
|---|---|---|
在宅備蓄 | 自宅で避難生活を送る場合に使う | 1周期分以上をまとめて保管し、古いものから使って補充する |
持ち出し用 | 避難所への移動、外出中の被災に対応する | 数日分を防臭袋に小分けし、すぐ取り出せる位置に入れる |
分散保管 | 自宅が使えない場合に備える | 職場や学校のロッカーなどにも少量ずつ置く |
在宅備蓄をすべて1か所にまとめず、持ち出し袋と分散保管にも振り分けておくと、どのような被災状況でも対応しやすくなります。
一緒に備えるもの
中身が見えない防臭袋
使い捨て手袋
肌に使えるウェットティッシュ
下着と着替え
鎮痛薬など普段使用する薬(用法・期限を確認)
小さなポーチ
使用済み用品の回収が止まる可能性があるため、密閉袋と保管場所も決めます。密閉に使う袋の選び方はごみ袋は防災に役立つ?も参考にしてください。手袋や消毒用品との組み合わせはマスク・手袋・消毒用品の備蓄にまとめています。
収納場所を分散する
自宅、持ち出し袋、職場や学校のロッカーなどへ少量ずつ分けると、帰宅できない場合にも対応できます。家族の目に触れにくくても、本人が暗い中ですぐ取り出せる位置にします。一人暮らしの場合の備蓄配分は一人暮らしの防災グッズも参考にしてください。
定期的に入れ替える
生理用品は高温多湿を避け、包装を清潔に保ちます。日常で古いものから使い、同じ製品を補充すると、サイズ変更や体調の変化にも対応できます。防災用として買ったまま何年も入れ替えないと、体調やライフステージの変化で使わない製品になってしまうことがあるため、日常利用に組み込む「ローリングストック」の考え方が向いています。
よくある質問
生理不順で周期が読めない場合はどう備えればよいですか?
周期が不規則な人は、月経が来ていない時期でも常に一定量を携帯・保管しておくと安心です。在宅備蓄は多めの周期を想定し、持ち出し袋にも常時数日分を入れておいてください。
月経カップや吸収ショーツだけで備えても大丈夫ですか?
これらは洗浄や乾燥に水と時間が必要なため、断水時には使いにくい場面があります。普段から使い慣れている場合でも、使い捨てタイプの生理用品を一定量、災害時用に別途備えておくと安心です。
家族に生理用品を使う人がいることを言い出しにくい場合はどうすればよいですか?
避難所では申し出にくいと感じる人も少なくありません。自分の持ち出し袋や個人のポーチに人目を気にせず入れておけば、申告せずに使える状態を作れます。防臭袋を使えば、使用済み用品の管理も周囲に気づかれにくくなります。
まとめ
生理用品は普段の1周期分を基準に在宅備蓄し、持ち出し用を別にします。防臭袋、衛生用品、着替えも合わせ、本人が使いやすい製品を日常利用で入れ替えましょう。