水・食料
家庭の備蓄水は何リットル必要?人数別の目安を解説
そなえカルテ編集部
2026/7/13
地震や台風などで断水すると、飲み水だけでなく、食事の準備にも水が必要になります。
家庭で備蓄する水の基本的な目安は、1人あたり1日3リットルです。最低でも3日分、できれば1週間分を用意しておくことが推奨されています。政府オンライン
この記事では、世帯人数別に必要な水の量と、無理なく備蓄を続ける方法を解説します。
結論:1人あたり最低9リットルを備える
備蓄水の量は、次の計算式で求められます。
3リットル × 世帯人数 × 備蓄する日数
最低限となる3日分と、余裕を持たせた7日分の目安は次のとおりです。
世帯人数 | 最低3日分 | 7日分 |
|---|---|---|
1人 | 9リットル | 21リットル |
2人 | 18リットル | 42リットル |
3人 | 27リットル | 63リットル |
4人 | 36リットル | 84リットル |
5人 | 45リットル | 105リットル |
例えば2人暮らしなら、最低でも18リットルです。2リットルのペットボトルでは9本分になります。
最初から1週間分をそろえるのが難しい場合は、まず3日分を確保し、そこから少しずつ増やしていけば問題ありません。
なぜ1日3リットル必要なのか
1人1日3リットルという目安には、主に次の用途が含まれます。 - そのまま飲む水 - お茶やコーヒーなどの飲み物 - 炊飯や汁物などの調理に使う水
農林水産省では、飲料用と調理用を合わせて1人1日3リットルを目安としています。食器を洗う水やトイレを流す水などは、この3リットルとは別に必要です。農林水産省
そのため、飲料水を確保しただけで、断水への備えが完了するわけではありません。
最低3日分、できれば1週間分を備える
災害発生直後は、道路の寸断や物流の混乱によって、支援物資がすぐに届かない可能性があります。
内閣府は、各家庭で最低3日間、できれば1週間生活できる量の水や食料を備蓄するよう案内しています。特に広い地域が被災する大規模災害では、復旧や物資供給まで長期間かかる可能性があります。内閣府「防災情報のページ」
したがって、備蓄量の目標は次のように考えると現実的です。 1. まず3日分をそろえる 2. 収納場所を確保する 3. 最終的に1週間分まで増やす
一度に大量購入する必要はありません。
水の備蓄方法は3種類ある
市販の水を普段から多めに買う
普段飲んでいるペットボトルの水を少し多めに保管し、古いものから飲んで、使った分を買い足します。
これは「ローリングストック」と呼ばれる方法です。特別な備蓄品を大量に購入しなくても、賞味期限切れや買い忘れを防ぎながら備えられます。政府オンライン
長期保存水を用意する
入れ替え作業を減らしたい場合は、長期間保存できる備蓄用の水が適しています。
購入時には、次の点を確認しましょう。 - 賞味期限 - 容器の大きさ - 収納スペース - 持ち運びやすさ
2リットル容器は保管効率に優れていますが、断水時に持ち運ぶには重くなります。500ミリリットル容器も混ぜておくと、避難時や家族への配布に使いやすくなります。
水道水をくみ置きする
水道水も、正しく保存すれば災害用の飲料水として備蓄できます。
東京都水道局は、清潔でふたのできる容器に蛇口から直接水を入れ、空気に触れにくいよう口元まで満たす方法を案内しています。直射日光を避ければ常温で約3日、冷蔵庫では約10日が保存の目安です。東京水道局
浄水器を通した水や、一度沸騰させた水は、消毒用の塩素が減っているため保存には向きません。
くみ置きした日付を容器に書き、期間を過ぎた水は掃除や洗濯などに利用すると無駄を減らせます。
生活用水も別に確保する
断水すると、飲食以外にも大量の水が必要になります。 - トイレを流す - 手や体を洗う - 食器や調理器具を洗う - 掃除をする
飲料・調理用の3リットルとは別に、浴槽の残り湯や給水用のポリタンクなどで生活用水を確保しておくと安心です。浴槽の水は飲用せず、トイレや清掃などに使用します。仙台市水道局
小さな子どもがいる家庭では、浴槽への転落事故が起きないよう注意してください。
給水所で水を受け取るときの備え
断水が長引くと、自治体の給水車や給水所で水を受け取る場面も想定されます。備蓄水とは別に、次のような運搬用品を用意しておくと役立ちます。
折りたたみ式の給水袋やポリタンク(10〜20リットル程度の容量が主流)
キャリーカートなど、水を運ぶ台車
給水の列に並ぶ体力・時間がない人のための代理受け取り方法の確認
満水時の重さは、10リットルで約10キログラムになります。子ども、高齢者、体の不自由な人が運ぶ場合は、小分けにできる容器を選んでください。給水所の場所や開設条件は自治体によって異なるため、平常時にハザードマップや防災マップで確認しておきましょう。
備蓄水を置く場所
大量の水を1か所にまとめると、収納場所を圧迫するだけでなく、家具の転倒などで取り出せなくなる可能性があります。
次のように複数の場所へ分けておくと管理しやすくなります。 - キッチン収納 - 食品庫 - 玄関収納 - 寝室の収納 - 防災リュックの近く
容器は重いため、高い棚ではなく床に近い安定した場所へ置きましょう。
よくある質問
市販のミネラルウォーターに賞味期限があるのはなぜですか?
水そのものは腐敗しにくいものですが、ペットボトルは長期間保管すると容器を通してわずかに水分が蒸発します。計量法で定められた内容量の表示を保てる期間として賞味期限が設定されているため、期限が過ぎても直ちに危険というわけではありません。ただし防災備蓄としては、期限内に入れ替えて品質に不安のない状態を保つのが基本です。
赤ちゃんがいる家庭でも1人3リットルが目安ですか?
粉ミルクの調乳や離乳食にも水を使うため、乳児がいる家庭では別枠で調乳用の水を確保してください。詳しくは乳幼児がいる家庭の防災グッズを参照してください。
水だけ備蓄すれば安心ですか?
水は備蓄の基本ですが、それだけでは不十分です。食料、携帯トイレ、電源・照明なども合わせて確認してください。全体像は防災グッズは何から揃える?家庭で優先したい6つの備えにまとめています。
まずは3日分から始める
備蓄水は、すべてを一度にそろえる必要はありません。
まず世帯人数に3リットルと3日を掛けて、最低限必要な量を確認してください。
1人暮らしなら9リットル、2人暮らしなら18リットルです。
最低3日分を確保できたら、普段使う水を少し多めに購入するローリングストックによって、1週間分まで増やしていきましょう。
災害が起きてから水を探すのではなく、日常生活の中で少しずつ備えることが重要です。