衛生・救急
常備薬は何日分必要?災害に備えた薬とお薬情報の管理
そなえカルテ編集部
2026/7/26
処方薬の必要量は病気や薬の種類によって異なるため、自己判断で余分に受け取ったり服用を変えたりせず、主治医・薬剤師へ災害時の備えを相談します。薬そのものに加え、正確な薬剤情報を持ち出せるようにします。
まず医療専門職へ相談する
災害時に中断できない薬か
手元にどの程度の余裕を持てるか
冷蔵・遮光など保管条件があるか
同じ薬が入手できないときの対応
透析、在宅酸素、注射など個別計画
一律の「7日分」がすべての薬に適用できるわけではありません。受診のたびに残薬を正しく伝え、処方の範囲で管理してください。
相談前に情報を整理しておく
医師・薬剤師への相談をスムーズにするため、次のような情報を事前にまとめておくと役立ちます。
現在服用しているすべての薬の名前(お薬手帳や薬袋で確認)
服用を中断した場合に想定される症状や体調変化
過去に災害や旅行などで薬を切らした経験の有無
自宅以外(職場、実家、子どもの預け先など)で被災した場合の対応
これらを整理したうえで相談すると、その人に合った備蓄量や代替薬の考え方についてより具体的な助言を受けやすくなります。
薬の情報を複数の形で持つ
お薬手帳
薬剤名・用量・服用時刻を記した紙
処方箋や薬袋の写真
アレルギー・副作用歴
医療機関と薬局の連絡先
厚生労働省は電子処方箋など医療情報の電子化を進めていますが、停電や通信障害も考え、紙の控えを防水袋へ入れておくと安心です。スマートフォンのお薬手帳アプリを使っている場合も、電池切れや通信障害で確認できなくなる可能性があるため、紙の控えと併用してください。
市販薬と処方薬は分けて管理する
風邪薬や胃腸薬などの市販薬は、家庭用救急セットの中でまとめて管理し、処方薬とは別の置き場所・一覧にしておくと混乱を防げます。東京都健康安全研究センターは、震災対策の医薬品について、未開封のものでもおおむね3年を目安に品質が劣化することがあるため、時々点検し定期的に新しい物へ入れ替えるよう案内しています。市販の常備薬もこの目安を参考に、使用期限と外観を定期的に確認してください。
保管時の注意
薬は元の包装のまま、名称と期限が分かる状態で保管します。高温・凍結・湿気を避け、冷蔵が必要な薬は停電時の温度管理を医師・薬剤師、メーカーへ事前に確認してください。期限切れや外観が変わった薬は使いません。
家族構成に応じた注意点
乳幼児:誤飲を防ぐ保管場所と、体調が急変しやすいことを踏まえた早めの受診判断を家族で共有する。詳しくは乳幼児がいる家庭の防災グッズを参照
高齢者:複数の薬を服用している場合は特に、お薬手帳での一元管理が重要。高齢者がいる家庭の防災用品も確認
一人暮らし:体調不良時に自分で伝えられない場合に備え、アレルギーや持病を記したカードを携帯する。一人暮らしの防災グッズも参考にする
持ち出し方法
避難時すぐ取れる場所に、必要な薬、情報、眼鏡、補聴器、医療用品をまとめます。ただし子どもの誤飲を防ぎ、普段の服薬を忘れない位置にします。家庭用救急セットとは一覧を分けると管理しやすくなります。
よくある質問
災害時に備えて薬を多めに処方してもらうことはできますか?
薬の種類や処方の考え方によって対応が異なるため、一律にはお答えできません。災害時の備えとして相談したい旨を主治医・薬剤師に伝え、その薬に適した対応を確認してください。
お薬手帳アプリだけで紙の手帳は不要ですか?
停電や通信障害、スマートフォンの故障・電池切れでアプリが確認できなくなる可能性があります。アプリを使っている場合も、紙のお薬手帳や薬剤情報を記した控えを併用し、防水袋などに入れて持ち出せるようにしておくと安心です。
薬が足りなくなったらどうすればよいですか?
自己判断で服用量を調整せず、できるだけ早く医療機関や薬局、または災害時医療体制の相談窓口へ連絡してください。お薬手帳や薬の写真があれば、同じ薬が手元になくても薬剤師や医師が薬剤名を把握しやすくなります。
まとめ
常備薬の日数は個別に医師・薬剤師へ相談します。薬名、用量、アレルギー、医療機関連絡先を紙と電子で残し、市販薬とは分けて保管条件と期限を定期的に確認してください。