防寒・暑さ対策
電源・ライト
夏の停電対策に必要なものは?熱中症を防ぐ備え
そなえカルテ編集部
2026/7/26
夏の停電では冷房と扇風機が止まり、室内でも熱中症の危険が高まります。飲水、室温を上げない工夫、電源に頼らない冷却、涼しい場所への移動判断を事前に決めておきます。
停電直後にすること
カーテンやすだれで日射を遮る
外気が室内より涼しいときだけ窓を開ける
不要な運動や片付けを控える
のどが渇く前に水分を取る
家族の顔色、汗、受け答えを確認する
体温調節が難しい乳幼児、高齢者、持病のある人は早めに安全な場所へ移ります。水分は1人1日3リットルを目安に備蓄していても、暑さで発汗量が増える時期は普段より多めに消費することを想定し、残量をこまめに確認してください。
停電時にすぐできる冷却の工夫
電源が使えなくても、次の方法で体を冷やせます。
濡れたタオルを肌に当て、うちわであおいで熱を放散させる
水道が生きていれば、シャワーや行水で体を冷やす
断水に備え、あらかじめ浴槽やポリタンクに水を貯めておく(非常用トイレの処理用水にも使えます)
ペットボトルに水を入れて凍らせておくと、飲料用にも保冷用にも使える
環境省「停電時の熱中症対策」は、停電時は断水が起こる可能性を踏まえ、水の備蓄を平常時から進めるよう呼びかけています。
備えておくもの
品目 | ポイント |
|---|---|
飲料水・普段使う飲料 | 熱中症予防と生活用水を兼ねて多めに |
経口補水液 | 使用方法・対象年齢を確認しておく |
保冷材、冷却タオル | 凍らせて備蓄、氷のうの代用にもなる |
電池式・充電式扇風機 | |
遮光カーテン、すだれ | 停電前から設置し日射を遮る |
温湿度計 | 体感だけに頼らず室温・湿度を数値で確認する |
モバイルバッテリー、ソーラー充電器 | スマートフォンでの情報収集・連絡手段を維持する |
扇風機は高温環境で熱中症を完全に防ぐものではありません。室温と体調を見て、冷房が使える施設へ移動します。長期の停電では停電時の基本チェックリストやポータブル電源の活用も検討してください。
熱中症警戒アラートと特別警戒情報の違い
環境省は暑さ指数(WBGT)に応じて2段階の情報を発表しています。
名称 | 発表基準 | 求められる対応 |
|---|---|---|
熱中症警戒アラート | いずれかの地点でWBGTが33に達すると予測 | 不要不急の外出を控え、水分・冷房を活用 |
熱中症特別警戒情報 | 都道府県内の全地点でWBGTが35に達すると予測 | 市区町村がクーリングシェルターを開放 |
クーリングシェルターを確認する
自治体は熱中症特別警戒情報の際に、指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)を開放する場合があります。クーリングシェルターは気候変動適応法に基づき市区町村が指定するもので、環境省の集計では全国1,255市区町村(令和8年7月時点)が指定しています。平常時に自宅近くの場所、開放条件、移動経路を調べてください。
環境省「指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)・リンク集」
停電と災害が同時に起きて移動が危険な場合は、自治体の避難情報を優先します。
車を避難先にしない
冷房が欲しいからといって、車内で長時間過ごすことは避けます。車内は短時間で気温が上昇しやすく、たとえ短時間であっても子どもだけを車内に残すことは大変危険です。
家族構成で変わる注意点
乳幼児:体温調節機能が未発達で、床に近いほど熱がこもりやすい場所にいます。赤ちゃんのいる家庭の備えも参照してください。
高齢者:暑さやのどの渇きを感じにくく、対応が遅れがちです。高齢者のいる家庭の備えで普段からの見守り体制を確認してください。
ペットのいる家庭:人と同様に暑さの影響を受けます。猫のための備えも参考にしてください。
異変があれば対応する
めまい、大量の汗、頭痛、吐き気、判断力低下などがあれば涼しい場所へ移し、衣服を緩めて体を冷やします。自力で水を飲めない、意識がおかしい場合は救急要請が必要です。
よくある質問
停電中にエアコンの代わりになるものはありますか?
電源が使える間は電池式・充電式扇風機やポータブル電源で扇風機を動かせますが、高温環境での熱中症を完全に防ぐものではありません。濡れタオルで体を冷やす、日射を遮る、涼しい場所へ移るといった対策と組み合わせてください。
クーリングシェルターは誰でも利用できますか?
開放の有無や利用条件は施設や自治体によって異なります。平常時に自治体の案内で開放時間や対象者を確認し、実際にどこにあるか場所を把握しておくと安心です。
停電中に冷凍庫の保冷剤や氷はどれくらい持ちますか?
庫内の詰まり具合や開閉頻度によって差がありますが、扉を開けなければ一定時間は保冷効果が続きます。停電が始まったら扉の開閉を最小限にし、保冷剤や凍らせたペットボトルを飲料・冷却の両方に活用してください。
まとめ
夏の停電は「耐える」のではなく、日射を防ぎ、水分と冷却を確保し、必要なら早めに冷房のある安全な場所へ移ります。熱中症警戒アラートと特別警戒情報の違いを理解し、停電時の基本チェックリストも季節前に点検してください。